きょうは、まちにまったうんどうかい! いつもは広い園庭なのに、きょうは「きょだいな体育館」が会場だったんだ。 天井がすごく高くて、みんなの声が「わーん、わーん」ってこだまして、入った瞬間からなんだか大冒険の始まりみたいでワクワクしちゃったよ。 この日のために、ぼくたちは毎日毎日、お部屋でいっぱい練習してきたんだから!
かけっこは「よそ見」がだいすき!?
さいしょのきょうかは、ドキドキのかけっこ! 「よーい、どん!」の合図で、みんなが一斉に走り出したんだ。 ぼくも「いっくぞー!」って勢いよく飛び出したんだけど……ねぇ、聞いてよ。 だって、体育館の上のほうに見たことない大きな旗が飾ってあったり、お友達のかわいいお母さんが手を振っていたりするんだもん! 「あっちになにかあるぞー」って気になっちゃって、ついキョロキョロよそ見をしながら走っちゃった。
そしたら、足がもつれそうになりながらも、なんと「2等賞」になれたんだ! 「わーい、やったぁ!」ってゴールしたあとに先生から、「ソウタくん、前を向いて走るんだよー」って、またちょっぴり苦笑いされちゃった。へへっ、次こそはまっすぐ走る……つもり、だよ?
玉入れは、カゴが高すぎて大ピンチ!?
つぎは、みんなで力を合わせる「玉入れ」! 赤チームと白チームに分かれて、カゴめがけて紅白のボールをポイポイ投げるんだ。 毎日のお部屋での練習では、いっぱい入って得意だったはずなのに……。 いざ本番になったら、カゴがなんだかものすごく高く感じちゃって、いくら投げてもポトッと下に落ちちゃうんだもん!
「それっ!とどけー!」って力いっぱい投げたんだけど、ボールはカゴのフチに当たって跳ね返るばかり。 結果は、ぼくたちのチームのまけ……。 悔しかったけれど、お友達と「あともうちょっとだったのにねー!」って顔を見合わせたら、なんだかおかしくなっちゃって、負けたけど楽しかったからいっか!
ダンスは完璧!……のつもり。
そして、ぼくが一番がんばった「ダンス」の時間! 音楽が流れた瞬間、スイッチが「カチッ」と入ったよ。 手足をピシッと伸ばして、クルッとターンして、先生のお手本をバッチリ見ながら、もう心の中ではアイドルみたいにカッコよく踊れたんだ。
踊り終わったあと、お母さんたちの席の方を見たら、みんながパチパチって拍手してくれていた。 「ふふん、ぼくのダンス、かっこよかったでしょ!」って、胸を張って退場門をくぐったんだ。 きっと、今日のダンス大賞はぼくだったにちがいない!
泣き虫のお友達と、やさしい魔法の手
ダンスのあと、退場しようとしたとき、お隣のクラスの女の子がポツンと一人で座って、しくしく泣いているのを見つけたんだ。 どうしたのかなって近づいてみたら、「ママとはぐれちゃった……」って。
放っておけなくて、ぼくはその子の小さなおててをぎゅっと握ってあげたんだ。 「だいじょうぶだよ、すぐママが見つけてくれるって! いっしょに行こ?」って言ったら、その子が涙をふいて、少しだけニコッとしてくれたんだ。 先生がすぐに走ってきてくれて無事にママのところに連れていけたんだけど、そのとき、なんだかお兄ちゃんになったみたいですごく誇らしかったな。
初めての大きな体育館の運動会。 走って、笑って、ちょっぴり悔しくて、たくさんお友達を助けてあげられた、きらきらの一日だったよ!
【番外編】ソウタの笑える四コマ漫画:「まてまてボールくん!」
運動会の「玉入れ」の裏側で繰り広げられた、ソウタくんのちょっとおバカで可愛いお話。
























